タイトルを獲得したのは時間を管理できたから

高1の冬に初タイトルの女流棋聖を取ったことを皮切りに高校3年間で三つのタイトルを獲得できたのは、N高に通っていたからだと思います。

囲碁は研究を積み重ねないと勝てません。ある局面で迷ったとき、しっかり研究していれば良いほうに手が動くけれど、そうでないと悪手を選んでしまう。そうしたある種の“運”を引き寄せるためにも、多くの時間を研究に割くことが欠かせないのです。

またAI(人工知能)を研究に使い始めたのも高校時代でした。実力が上がったのは、高校生活も楽しみつつ、囲碁の研究に集中する時間もしっかりとれたからこそだと思います。

囲碁を打つ人の手元
写真=iStock.com/zilli
※写真はイメージです

囲碁に限らず、スポーツや芸術など、自分が集中したい何かを持っている人はN高を選択肢の一つとして考えてみるのもいいのではないでしょうか。また受講も自由なので授業を好きなだけ受けられるというのもいい点。数学を究めたいなど何かに特化した勉強をしたいという人にも向いていると思います。

『プレジデントFamily2023年春号』(プレジデント社)
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オンラインで開催された卒業式には制服を借りて出席し、卒業生代表の一人として挨拶をしました。挨拶の内容はまったく覚えていないんですけれど(笑)、制服を着られてうれしかったです。

囲碁は奥深く、とてもおもしろいです。対局を通して集中力を養えるだけでなく、上達の仕方やメンタルの整え方も身に付けることができます。ある有利な局面で「このまま勝てそう」と思ったときほど不用意な手を打ってしまうものですが、それはまるで「うまくいっているときも調子に乗ってはだめ」という戒めのように感じます。

囲碁はそんなふうに、人生で役立つこともたくさん教えてくれます。何歳になっても楽しめるので、子供も大人もぜひ始めてほしいですね。

(構成=尾関友詩)
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