頭がいい子供はどんな習慣を持っているのか。明治大学文学部教授の諸富祥彦さんは「14歳までは子供部屋を与えずリビングで勉強させた方が、集中力がアップして成績が上がりやすい。最初の10分は親も子供と一緒に勉強するといい」という――。
※本稿は、諸富祥彦『男の子の育て方「結婚力」「学力」「仕事力」を育てる60のこと』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
「自分は頭がいいという自己イメージが高い」子供が将来伸びる
「勉強ができる子の育て方」といった本がたくさん出ています。
たしかに、持って生まれた知能がそんなによくなくても、けっこう成績がいい子がいます。この子たちの共通点は、何でしょう。
それは、「自分は頭がいいという自己イメージを持っている」ことなのです。
小中学生の男の子をもつお母さんの悩みナンバーワンは、「うちの子は勉強しなくて……」というのが、昔からの定番です。
しかし、無理やり勉強させようとしても、勉強するようにはなりません。
勉強する習慣がついている子どもの共通点は、「ぼくはやればできる子」という肯定的な自己イメージを持っていることなのです。
そしてこの「肯定的な自己イメージ」を形づくっていくのが、親や先生からのポジティヴな言葉がけです。
「あなたはできるのよ」という「ポジティヴな呪文」は、この肯定的な自己イメージの形成に役立ちます。
「あなたは本当はできるの。お母さんは知っているわ」
そうくり返し伝えることで、勉強に前向きになっていけるのです。
そもそも、男の子はコツコツ勉強するのが苦手です。脳の研究で、最近わかってきたのが、男の子の脳には、「落ち着きがない」「反抗したがる」「一番になりたがる」「戦いごっこやじゃれあいが好き」といった特徴が生まれつきプログラミングされていることです。
一方の女の子の脳は、人に言われたことを素直に受け入れ、真似ることでマスターするようにプログラミングされています。
漢字を書き順に沿ってお手本通りに書いたり、黒板を先生に言われた通りに写したりするのも、手先が不器用で動き回るのが好きな男の子には苦痛ですが、女の子にはお手のものです。