運動をすると脳も鍛えられる

文武両道という言葉がありますが、運動をすると、血流が良くなり、脳により多くの酸素が届けられて、脳の働きが良くなります。

ハンブルク大学のホティングらは運動と記憶の関係を研究しています。

エアロバイクを30分間、「比較的ハードにこいだグループ」と「軽くこいだグループ」、そして「何もせず座っていたグループ」の3つに、外国語の単語を暗記してもらうという実験を試みました。

20分後、24時間後、2日後にテストを行ったところ、運動した2つのグループは、何もしなかったグループより成績が良かったのです。

特にエアロバイクを軽くこいだグループがもっとも好成績でした。

エアロバイクを軽くこいだグループがもっとも好成績(※写真はイメージです)
写真=iStock.com/jacoblund
エアロバイクを軽くこいだグループがもっとも好成績(※写真はイメージです)

ハードな運動は逆効果に

逆に激しい運動をしたグループでは、神経細胞の発生や成長、維持や再生を促すBDNF(脳由来神経栄養因子)というタンパク質が増えていましたが、ストレスホルモンであるコルチゾールの値も上昇していました。

ハードな運動をすると当然負荷も大きくなります。本格的なアスリートなら別ですが、自分を追い込み過ぎると逆効果。ストレスにならない程度の軽い運動こそ、脳を効果的に働かせる名コーチというわけです。