2. 自分がやる仕事を絞り、不要なことをやらない

仕事を半分にするためには、単純に仕事を減らせばいいのです。とはいえ、自分の仕事を減らしていくのは至難の業です。仕事というのは、何も対策をしなければ、増えていく一方だからです。仕事を減らすためには、「割り切り」と「諦め」が必要となります。

「割り切り」とは、「自分は、これをやっていく」と決めてしまうことです。人は、生きているといろいろなことがやりたくなるものです。仕事以外の趣味やスポーツなどに、目移りすることもあるでしょう。

しかし、すべてのことをやり切ることなんて、絶対に不可能です。やりたいことを絞って、「これをやっていく」と決めなければなりません。

例えば、自分の仕事が営業なのであれば、モノを売るためにどうすればよいかを突き詰めていく姿勢が大切です。そのために必要なことがあれば(例えば経営数字など)、学ぶ必要があります。

そして、今自分がやっている営業という仕事に必要のないことは、捨てなければなりません。営業という仕事が嫌で、他のことをやっていきたいのであれば、逆に営業という仕事を捨て、他のことを勉強する必要があるでしょう。

このように、自分が目指す仕事、自分が目指す人生のために、やることを絞る、これが割り切りです。

やりたいこと以外を、「諦める」

繰り返しになりますが、すべてのやりたいことをやることは絶対に不可能です。自分の仕事や役割以外は捨てていかなければなりません。すなわち、「諦め」が大切なのです。

ここでは、自分の考え方も重要です。今やっている仕事をずっとやっていきたい、伸ばしていきたい、もっと今の仕事で活躍したいと思うのであれば、それ以外のことを諦める必要も出てくるでしょう。

逆に、今の仕事ではなく、日々の生活を大切にしたいとか、別の仕事で生きていきたいと思うのであれば、今の仕事のためのスキルアップを諦める必要があります。

この場合、今やっている仕事に関わっている人に迷惑をかけないよう、最低限の責任を果たす必要はあります。しかし、そこにかける時間は極限まで減らし、新しい仕事や新しい人生のために時間を使うべきです。

今やっていることや、これからやりたいことなどをすべて足していくと、絶対に時間が足りなくなります。その中で本当に自分にとって必要なことをセレクトし、やっていく。そして、それ以外のことは諦める。そのような決め事が大切です。

「やらないことリスト」を作り、毎日眺める

「割り切り」と「諦め」を実行していくために、自分が今、毎日やっていることや、定期的に行っている行動のうち、不要なものをリストアップしてみてください。

二重にやっていないか、結果に結びつかないのに無駄に時間を費やしていないか、やらなくても困らないことはないか、そういったことを徹底的に考えて、該当するものがあればやめるために減らしていくのです。

一日一日を振り返ってみると、無駄なことを慣習としてやってしまっていることが意外と多いものです。一度それらの行動をリストアップしてみて、やめることを決めてください。

「やらないことリスト」を作り、毎日それを眺めることもお勧めです。

これらの習慣が、仕事を絞り、不要なことをやらない、その結果として仕事が半分になる、ということに結びついていきます。