短期的には日本への影響は心配しなくてもいい

――気になるのは、中国の感染爆発が日本に波及するのではないかという点です。日本の水際対策に中国が強く反発したことも話題となりました。

短期的には日本への波及はあまり心配する必要はありません。水際対策開始から1週間(12月30日~1月5日)で、日本に渡航した中国人は5000人程度。うち、8.3%に相当する400人が検査によってコロナ陽性と判断されました。日本国内で毎日万単位の感染者が出ているわけですから、誤差の範囲です。

しかも、翌週(1月6日~12日)は陽性率3.4%の249人、その翌週(1月13日~19日)は1.1%の117人と急激に減少しています。日本同様に検査を実施している韓国、台湾でも中国人旅客の陽性率は減少しています。

この数字を見る限り、水際対策の実効性は低いように思います。そもそも、中国人向けの観光ビザは、高額所得者以外でストップしていますから。水際対策でいちばんダメージを受けたのは中国駐在の日本人ではないでしょうか。旧正月休みの一時帰国をあきらめた人も多いようです。

――中国人旅客の陽性率が下がっているのは日本にとってのグッドニュースではありますが、中国のコロナ情報は透明性を欠いているだけに、今後も本当はどうなっているのか、疑心暗鬼が続きそうです。

私もそう思います。

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