「女性らしくない」くらいがちょうどいい

女性にとっては最も難しいことの1つですが、誰もが自分を気に入ってくれるわけではないという事実を受け入れる必要があります。「みんなに好かれたい!」という欲求に打ち勝つことが大切です。一部の男性から、「野心的すぎる、女性らしくない!」と思われてもいいのです。

3つ目のカギは、自分のキャリア人生で何を成し遂げたいのかを認識することです。5年後、10年後にどうなっていたいか、そのためには何をすべきかを考えるのです。そして、支援してくれそうなベテラン男性を味方につけるのです。地位が上の男性にとって、競合的立場にいない女性は「脅威」にはならないため、支援してくれることが多いです。

もし敵対的な態度を取る男性がいたら、お茶やランチなどに誘い、「ベストなお店を知っていますか」と尋ねるのも一手です。男性にアドバイスを求め、何かを教えてもらうことは関係改善の一助になることが多いからです。

とはいえ、中には、プロとしてナイスに対応しても同じように接してくれない男性もいます。その場合は、「たとえナイスに接してもらえなくても、『花』のように、か弱く萎縮するつもりはない」ことを相手に知らせるのがいいでしょう。

サビーネ・フリューシュトゥック(Sabine Frühstück)
カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授
専門は現代日本文化論。日本の自衛隊に短期入隊し、多くの自衛隊員にインタビューするなど、日本人男性観の研究にも注力している。著書に『不安な兵士たち』(原書房)、『日本人の「男らしさ」』(明石書店)、『Gender and Sexuality in Modern Japan(New Approaches to Asian History)』(仮題『現代日本のジェンダーとセクシュアリティー(アジア史への新アプローチ)』未邦訳)などがある。
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