貯蓄型生命保険を解約し、iDeCoにスライド

こう話したところ、上村さんは、貯蓄型生命保険は解約し、シンプルに掛け捨ての生命保険で必要な保障を整えました。これにより、生命保険料だけで10万円を削ることに成功。削った10万円のうち約9万円は、そのままiDeCoの口座へ。夫婦でiDeCoとつみたてNISAをフルに使い、11万円近くを毎月投資に回しています。

ため方を、貯蓄型生命保険から、投資へとスライドさせたというわけです。リスクはありますが、想定利回りもざっと0.3%から3%程度へと、ほぼ10倍に。

実は生命保険を解約する際、上村さんにあるお願いをしました。

保険の仕組み、そしてiDeCoをはじめとする投資の仕組みを改めて勉強してほしい、と。そもそも、マネーリテラシーが高ければ、これほどの保険に入っていなかったと思うんです。今からでも遅くない。従来の方法の何がいけなかったのか、提案された方法はなぜいいのか、腹の底から理解してほしいと伝えました。

そうすると、長期で積み立て投資を行うにしても「今日は急落したけれど、本来上げ下げを繰り返しながら時間をかけて上昇していくものだから、焦って売らないようにしよう」などと平静でいられますし、続けるために必要な信念も持ち続けられるはずです。

また、今後も他の専門家から提案されたマネープランに惑わされて「マネープラン放浪者」になるリスクも減るでしょう。

問題③教育費も大きな見直しポイント

他にも大きく削減したのは、夫婦の習い事費です。夫婦共にスポーツ愛好家で、夫は趣味のゴルフに月4万円、妻はパーソナルトレーニングに月2万円かけていたところ、行く頻度を減らし、半減。ただし、子供3人の習い事である、テニス、野球、サッカーはそのまま続けることに。

また、必要な時に都度渡していた子供へのお小遣いを、毎月決まった金額でやりくりしてもらうように。習い事費と小遣いだけでも、6万2000円もの固定費の削減になりました。

【図表】メタボ家計BEFORE⇒AFTER