健康のためには、どんな食生活を心がけるべきか。医師の栗原毅さんは「重要なのはたんぱく質をたくさん摂ること。卵は優秀な食材で、高齢者になったら1日3〜5個は食べたほうがいい」という――。
※本稿は、栗原毅『一生、歩ける体は70歳からの食べ方で決まる』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。
歩くのもやっとだったのが、「1日5個の卵」で元気になった85歳男性
85歳のAさんが私のクリニックを訪ねてきたときは、顔色もすぐれず、歩くのもヨタヨタという状態でした。
血液検査の数値がどれもよくなく、私は、「卵とお肉をできるだけたくさん食べてください」とアドバイスをして、Aさんを見送りました。
それから4カ月後、再び現れたAさんを見て、私はびっくり仰天しました。なんと顔色はツヤツヤになり、髪は黒々と輝いているではありませんか。まるで別人のようです。
「いったい、どうしたんですか?」と聞くと、「先生に言われた通り、卵を1日5個ずつ食べただけです」と、Aさんは答えました。にっこりと微笑む表情には生き生きとした生命力がみなぎっていました。