「なぜ、自分は今この会社で働いているのか」
【入山】「僕はやっぱりスタートアップが盛り上がってほしいと思うんですが、一方で、ぜひ、大企業からもイノベーションを起こして逆襲してほしいなと。だってどう考えてもリソースは大企業のほうがあるので」
【南場】「大企業で、自分は仕事に夢中になっているっていう人たちも、スタートアップに行って、“本当の夢中”がどういうものかギャップを感じてきたらいいと思う。そうやって目線を上げることで、組織の中でどうやって火をつけたらいいのか、考えられるようになるんじゃないかなと思いますね」
【入山】「スタートアップはお金がないので、必死さがありますよね」
【南場】「机とか椅子も潰れた会社に行ってもらってきたりするわけですよ」
【原田】「レンタル移籍した人が、実際に預金残高がどんどん減っていくのを見て、本当に会社って潰れる可能性があるんだって初めて感じたと話してくれました」
【南場】「でもね、そのヒリヒリ感が夢中を生むんですよね」
【原田】「僕らとしては、外を見てきた個人が組織に働きかけられるようになるといいなと考えています。外に出ていくこともそうですが、それを社内に還元していくことを大事にしたい」
【南場】「やっぱり多様性っていうのが組織を強くする上で非常に重要なんですよね。いろんなバックグラウンドを持つ経験の多様性ですよ、ジェンダーとかじゃなくて。それが組織を強くしますし、新しい発想を生むことにもつながると思いますね。そういうバックグラウンドの多様な人材を生かす取り組みを企業がやっていくことで、夢中になれる人も増えていくんじゃないでしょうか」
【原田】「個人が夢中に働き、外に行くことが組織の力にもなる。そんな時代だからこそ、一人ひとりが自分が夢中になれることに向き合い、『なぜ自分は今この会社で働いているのか?』を語れるようになることが大事なのかもしれません」
※ DeNA発のベンチャーキャピタル