予約制、立地…買うためのハードルが高いワケ
④商品ではなく、デザインにこだわる
商品そのものはできるだけシンプルに。ただしパッケージにはこだわりました。ポイントは以下の4つです。
1)パッケージで映えさせる
2)インスタで見た時に正方形になる
3)サステナブルなもの
4)多少の大小などの変化にも対応できる
その結果、風呂敷で包むという見せ方になりました。
コストはかかりますが、ターゲットに想定していた30~40代の女性たちの手土産で使われることが多くなって、結果的に見映えもクチコミされる商品となっています。
⑤わざわざ不便な立地を選んだ
あいと電氣餅店は小田急線の代々木八幡駅から徒歩6分ほどの山手通り沿いの立地です。この駅は各駅停車しか止まらない小さな駅です。急行の止まる代々木上原駅からは徒歩で10分以上。渋谷区に店をだしているとはいえ、立地は小売り商売には向いていない立地です。
しかし、味で勝負できる飲食店や人気スイーツの店は遠方や路地裏でも成立するように、同店のような単品一番店にとってはこれもひとつの売りになっています。
わざわざ探して行かないとたどり着けない店。もちろん家賃は駅前よりは安くなり固定費を下げられるという利点もあります。
予約制、5時間の賞味期限、不便な立地。買うためのハードルが高いからこそ、商品や店の価値が高まり、単なるトレンドでは終わらない店になっていったのです。