2022年7月に1年以内に転職した20代・30代の4770人を調査したところ、21.4%が転職を後悔していました。その理由の1位が「職場環境がよくない」でした。最良の環境を目指して転職したものの、入社してみたら意外と悪かったということです。

人材不足の環境下で企業は自社のよいところをやや大きめにアピールする企業はあります。そうしたアンラッキーなガチャ(悪運)を引かないように、自分主体で「Can」と「Will」を大きくしていく戦略を取ったほうが、失敗が少ないのです。

転職に成功する人しない人を分ける「たった1つのこと」

転職は、あくまで「手段」です。キャリアを成功させるために、その手段として勤める会社を変えるわけです。

越川慎司『29歳の教科書』(プレジデント社)
越川慎司『29歳の教科書』(プレジデント社)

それでは、あなたにとって「キャリアの成功」とは何でしょうか?

私は転職を3回して、転職の成功と失敗を分けるのは、「成功の定義があるかどうか」だと感じるようになりました。転職によって実現したいことは何か、どうなったらこの転職が成功といえるのか、自分の中で事前にクリアにしておいたほうがよいでしょう。

この点がクリアになっていないと、転職を繰り返すことになってしまいます。たとえば登山で、登るべき頂が決まっておらず、そのためルートも定かでない状態で山登りを開始すれば、たちまち遭難の危険が高まってしまうでしょう。

転職も同じです。

副業で市場ニーズを把握する

働く人の副業に対する潜在的なニーズが高まる中で、社会や企業の受け止め方も少しずつ変わってきました。ヤフーでは、副業を持つ社員がすでに数百人規模に達しているようです。サイボウズも、2012年から社員の副業を「原則許可」に変更しています。

最近では、働く個人としての成長や生きがいのために副業を模索する人が増えています。NPO法人(特定非営利活動法人)やプロボノ(仕事を通じてつちかった知識やスキル、経験を活用して社会貢献するボランティア活動全般のこと)など、社会貢献活動に励むパラレルキャリアもその1つです。