「持続期間」は人格にも影響する

持続期間には、独特の性質がある。一緒に過ごす時間が増えるほど、相手の考えや行動から影響を受けるようになるのだ。長時間、師匠と一緒にいる弟子はそれだけ成長する。

ジャック・シェーファー、マーヴィン・カーリンズ『元FBI 捜査官が教える「心を支配する」方法』(だいわ文庫)
ジャック・シェーファー、マーヴィン・カーリンズ『元FBI 捜査官が教える「心を支配する」方法』(だいわ文庫)

反対に、卑しい考え方をする人と長く一緒に過ごしていれば、否が応でも悪影響を受けることになる。

持続期間の影響力の大きさは、親子関係を見ればよくわかる。子どもと過ごす時間が長ければ長いほど、親は子どもに多大な影響を及ぼす。

親と過ごす時間が足りなければ、子どもは友だちと多くの時間を過ごすようになり、最悪の場合、非行少年のグループと付き合うようになるかもしれない。すると、子どもはそうしたグループから大きな影響を受けはじめる。もっぱら、彼らと行動をともにするようになるからだ。

とくに、恋愛中のカップルの場合は、会う頻度も多く、持続期間も長い。とりわけ交際をはじめたばかりの頃は、できるだけ長く一緒に過ごしたいと思う。こうしたカップルの関係においては、「強度」も非常に高くなる。

うまくいかない関係も「公式」で修復できる

今の友人との関係がはじまった頃のことを思い起こしてほしい。過去の人間関係について振り返ってもいい。これまでの人間関係は〈人に好かれる公式〉によって構築されてきたことがわかるはずだ。つまり、この公式は、今の人間関係の改善にも有効なのだ。

たとえば、結婚して数年が経過して関係が悪化している夫婦の場合、それを自覚していてもどうすればいいのかわからないことも多い。こうしたケースでは、〈人に好かれる公式〉の要素をひとつずつ検証してみるといい。

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