売れる営業マンと売れない営業マンはどこが違うのか。営業コンサルタントの岡哲也さんは「売れない営業マンは、仕事に必要なコミュニケーション力を勘違いしている。お客が何を求めているのかを探る力こそ真の『コミュ力』であることを理解すべきだ」という――。(第2回)

※本稿は、岡哲也『絵でわかる配属1年目でも目標達成できる営業の教科書』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

うつ病のアジアのビジネスマン
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一般的な「コミュ力」と「営業に必要なコミュ力」はまったく違う

自称コミュ力が高い人、もしくは、営業にはコミュ力が必要だと豪語する人は、継続的によい成果を出せない人が多いとわたしは感じています。

なにも営業にコミュニケーション力が不要という話ではありません。

もちろんあくまでも最低限のコミュニケーション力が必要です。しかし、それだけでは継続的な成果を出し続けることが難しいということです。

コミュ力というものの本質について勘違いをしているのではないかと思うのです。

一般的に言われているコミュ力と、営業マンに必要なコミュ力とは実は違いがあります。

私の考える“営業マンに必要なコミュ力”と、世間一般が考える“コミュ力”が異なるように感じることが多々あるので、今回はそこについてお伝えしていきたいと思います。

「仲良くなれること=コミュ力」ではない

初めに挙げられるのが、「すぐ人と仲良くなれる力=コミュ力」だと思っていることです。

早い段階で他人と仲良くなれることはとても素晴らしいことですし、誰にでもできることではないと思います。特技とさえいってもいいかもしれません。これが悪いと言いたいわけではありません。

でも、それが「営業マンに必要なコミュ力の本質」かと言われるとそうではないということです。

一度、考えてみてください。お客さまと仲良くなったところで、本当に結果につながると思いますか?

あなたが営業マンであれば、仲良くなったところで成約に至らないといったケースはいくらでも経験しているはずです。

実はそこには、大切な“あること”が抜け落ちているのです。