ネットの情報にダマされる人が後を絶たないのはなぜか。ウェブマーケターの山田竜也さんは「ネットユーザーが大衆化したことによって検索結果も浅いものばかりが上位に表示されるようになった。その結果、レベルの低い検索にはレベルの低い情報しか出てこない」という――。

※本稿は、山田竜也『神速で稼ぐ独学術』(技術評論社)の一部を再編集したものです。

コンピュータのモニター画面から飛び出すパンチに驚く棒人間
写真=iStock.com/leremy
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ヤフーもグーグルの検索アルゴリズムを借りている

インターネットの使い勝手が飛躍的によくなった歴史の中で、検索エンジンの果たした役割は計り知れません。無限とも言えるインターネット(ワールドワイドウェブ)の情報の中で、適切な情報をかんたんに引っ張ってこられるようになった背景は、検索エンジンの検索アルゴリズムの発展なくして語れません。もし、検索エンジンが存在しなければ、私たちは目的の情報を調べようとしても、そこに行き着くことができないでしょう。

検索エンジンの基礎知識として知っておきたいのが、日本国内における検索エンジンのシェアです。国内の場合は、GoogleとYahoo! JAPANの検索エンジンが二強となっており、2つ合わせて90%以上のシェアを持っています。その中で、Yahoo! JAPANの検索エンジンはGoogleの検索アルゴリズムを借りたもので、そのうえでYahoo!が各種情報をフィルターしたり載せたりしているという状況です。

つまり、日本国内では実質Googleの検索エンジンのアルゴリズムが90%以上のシェアを持っている(仕組みとしては実質上の独占)ということです。検索エンジンを活用するということは、Googleの検索エンジンの仕組みを活用することになります。

ネットリテラシーは情報を引き出す上で重要

今やインターネットにさえつながっていれば、だれもがGoogleの検索エンジンを使って情報を調べることができるようになっています。特にスマートフォンが普及した現代において、情報自体はだれにでも開かれています。一方で、検索エンジンの特性を理解して、仕事やキャリア、学習に有効に活用できている人もいれば、まったく活かせていない人もいます。

インターネットリテラシーの有無の筆頭は、検索エンジンの利用スキルと、SNSの利用スキルの2つと言っても過言ではないでしょう。特に、意図した情報、時にはそれ以上の情報を引き出せるかどうかという点において、検索エンジンを使いこなすリテラシーは最重要と言えます。