たま助氏のアウフグースは、身体中をのびのびと使い、しなやかな動きが特徴だ。
「今回の大会出場は、ハレニワの湯のたま助として大会を盛り上げたいという気持ちもあります。個人戦のみの出場で演目は『もののけ姫』です。スウェーデン生まれのアラスカ育ちなので、森や山をテーマにできる題材にしました」
施設で週3回ほどアウフグースをしているたま助氏だが、予選に向けて調整することも多いという。
「落としたタオルは使ってはいけなかったり、アロマを掬った柄杓はその都度拭かなければいけなかったりと細かな大会独自ルールに戸惑っています」
たま助氏が狙うのはもちろん予選での優勝だが、この予選に女性アウフグースマスターとして出場することに意義があると語る。
「女性でアウフグースを受けてくださる方は半年前は2、3人でしたが、最近は満員になることも多くなりました。アロマの香りや発汗によるデトックスなど、アウフグースには女性に嬉しい要素は多くあります。自分の長所であるダイナミックな舞や、お客さまへのホスピタリティを通じて、女性客のみならず多くのお客さまにサウナに足を運んでいただければと思っています」
予選大会から世界へ羽ばたくアウフグースマスター
予選大会は7月4日からの6日間続き、オランダでの本選(1位と2位)、スロバキアでのプレイオフ(3位)に出場するアウフグースマスターが出揃った。結果は以下の通りだ。
(団体戦)
・1位 鮭&鱸コンビ
・2位 WELLBE AUFGUSS TEAM
・3位 サトシ&アスカ
(個人戦)
・1位 五塔熱子
・2位 りゅーきイケダ
・3位 のこのこ窪田
予選大会には連日多くの観客が会場に集まり、決勝戦はチケットが数分で完売する盛況ぶりだった。大会の目玉は演者たちのタオルテクニックだろう。演出がうまいアウフグースマスターもいれば、変幻自在にタオルを操る技巧派のアウフグースマスターもいた。