外国人投資家は時価総額が大きい銘柄を好む

はっしゃん式プライム市場の第三の条件は、時価総額です。

一般的に、外国人投資家は時価総額が大きい銘柄を好み、その目安は時価総額5000億円以上とされています。そこで、第一の条件と第二の条件を満たした384社のうち、時価総額の大きい順に200社をはっしゃん式プライム市場のメンツとしました。

実はこの200社のうち、時価総額が5000億円を超えているのは6割程度なのですが、平均すると1兆9000億円の時価総額となるので全体としては適合しています。5000億円に達していなくても競争力のある大型株は多くあることから、この200社をはっしゃん式プライム市場銘柄として選定しました。

このはっしゃん式プライム市場の200社は、3つのデータだけで機械的にスクリーニングしたものであり、定性的な条件は一切加味していません。このため、決して完璧とはいえないのですが、それでもなかなかに良い顔ぶれがそろったのではないかと自負しています。

厳選200銘柄は意外と割安でお買い得

前述した通り、日本の上場企業の大半は、成長していこうとする明確な意思を持たない“ゾンビ予備軍”ではありますが、個別で見れば長期的に日本を支えていけるような競争力と成長性を持ち、投資する価値が十分ある企業はいくつもあります。“はっしゃん式プライム市場”では、こうした長く成長を続けていける可能性のある企業の中から、日本を代表する優良大型銘柄を抽出できており、おそらく10年後も外国人投資家に支持され続け、不況や金融ショックといった外部環境の悪化があっても生き残れる可能性が高いと感じています。

はっしゃん『株で資産3.6億円を築いたサラリーマン投資家が教える 決算書「3分速読」からの“10倍株”の探し方』(KADOKAWA)
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ちなみに、200社平均のROEは13.06%で、海外売上比率は50.84%、時価総額の平均は1兆9000億円です。しかも、PBR(株価純資産倍率……株価が1株当たり純資産の何倍で買われているかを見る指標)は2.77倍と意外と割安なうえ、配当利回りの平均も2.02%あるので、成長力はありながらも割安な銘柄群といえるかもしれません。

私自身は、3年で2倍を目指す成長株投資を信条としており、投資対象は中小型株が中心です。これは値動きが軽いことから中小型株を選んでいるだけで、大型株の中にも持続可能な企業成長を期待できる企業はいくつもあります。こうした成長力の高い企業が海外からの投資を呼び込み、それが回り回って日本経済や賃金水準を向上させる力になると考えています。

はっしゃん式プライム市場の200銘柄は、あくまで一定の条件でスクリーニングしただけのリストです。ここから投資銘柄を探そうとする方は、興味ある企業の決算書やビジネスモデルをよくご検討の上、ご自身の責任で投資してくださるようお願いします。

それではご覧ください。