若い事業部ほど上に上がりやすい
●何人上がれる?
結論から言えば、ポストの数によって枠は決まっている。90年代末頃までは、40歳過ぎたらなんとか課長にあげてやろうと、企業側もあの手この手でポストを増やす努力をしたものだが、今はそんな余裕なんてないし、バブル世代はそんな小手先の努力ではどうにもならない数なので、現在では素直に枠の分しか抜擢しない。必然的に、伸び盛りでポストの増えている事業部、グループ会社を多く抱える事業部(天下りポストが豊富)、ベテラン管理職の少ない若い事業部ほど上に上がりやすい傾向がある。
ちなみに、管理職は基本的に部門をまたいでの異動はない。日本型組織において管理職ポストというのは“ご褒美“であり、組織にとっては重要な権威、パワーの源泉といっていい。だから、基本的には事業部門ごとにかっちり縦割りがなされていて、営業から開発へ、SEから管理部門へといったような部門をまたいでの管理職昇格はまずあり得ない。いまだに自治省系、郵政省系、総務庁系がポストをわけて管理している総務省などはその代表だろう。
●どういう基準で判断している?
色々な職場で上に上がれる人上がれない人を見ていて思うのは、過去の査定成績や事業部内での人間関係が5割、運5割だなということ。どんなに優秀であっても、自分の所属部署に空きポストが出ないと上には上がれない。隣の部署に空きが出ても、そこにプッシュしてもらうには、自分の直属上司が強い影響力を持っていないとダメで、逆に自分の部署に他から落下傘課長が降りてくるケースもある。それらはすべて、会社でどこに配属されたかで決まってしまう。つまり、それが運というわけだ。
※すべてメルマガ配信当時