ルールに縛られる生き方は「息苦しい」
若い人に向けた人生の指南書には、「自分を律するために、マイ・ルールを決めましょう」などと書かれていることが多いようです。
夜更かしはしない
睡眠は6時間以上
朝食は抜かない
2紙以上の新聞に目を通す
やけ酒は飲まない
休日には体を動かす……
といった生活習慣に関することから、
一日に一度は上司と会話する
酒席で仕事の話をしない……
といった仕事にまつわることまで、推奨されるルールは多岐にわたっています。
このどれもが至極もっともなことなので、すべてのルールを守れば「しっかりした生活を送っている」と褒められるかもしれません。
ですが、その一方で、「品行方正なのはわかるけれど、付き合いにくいやつ」と思われるかもしれません。そしてなにより、自分自身がたくさんのルールに縛られていることに、息苦しさを感じ始めるのではないでしょうか。
守るべきは「たった1つ」
充実した生活を送るためにルールを決めたはずが、いつの間にか「ルールを守る」ことが目的になってしまっている。ルールを守るために窮屈な生活を送るなんて、本末転倒。まったく意味のないことです。
だからぼくは、「守るべきものはたった1つでいい」と言いたい。
たくさんのルールも、守るべき信条も流儀も、保つべき面子も要りません。「芯」さえ、ぶれなければいいのです。
ぼく自身は、たった1つ、「自分に負けない」あるいは「自分に勝つ」ということを、生き方の「芯」に据えています。
言い方を変えれば、自分に負けなければ、自分を誤魔化さなければ、自分に妥協しなければ、あとはどうでもいい。そう割り切ってしまうことが、シンプルな考え方、生き方を生み出すのです。