慕われたいがために手下をつくりたがる

女子ボスは、自分が劣位になることに恐怖を感じているので、自分にとっての「危険人物」や「裏切り者」がいないかを常に確認したがります。

一見堂々とした態度からは、本当は自信がなく、不安があるようには全く見えないかもしれません。しかし、本当は不安だらけで、その不安が意識に上らないよう無意識に押し込めています。そんな自分の弱さからずっと目を逸らし続けているのが女子ボスです。そのため、独りぼっちはあまりに惨めだと感じています。

できることならば、自分の弱さや不安を感じずに過ごしたい。
仮の姿でもいい。
周囲から持ち上げてもらいたい。
「私ってすごい!」を感じたい。

それを叶えるために、「子分や手下」をつくりたがります。

子分や手下を従え、「ファミリー化」してボス気分を味わうのです。表面的であったとしても、ボス的に振る舞い、慕われている時間は安心していられるからです。女子ボスは、どこに行ってもとにかく態度が偉そうなのです。

「私って、すごいでしょ」
「私のおかげでしょ」

そんな空気をいつも醸し出しています。

夕焼けを背に立つマントを身に着けた女性
写真=iStock.com/ChristinLola
※写真はイメージです

よく観察していると、そんな女子ボスに嫌われまいとして、自ら女子ボスの配下に下る人たちがいます。「子分や手下」と揶揄される人たちです。

偉そうな女子ボスに委縮してしまった人たちは、自分の身を守るために金魚の糞やコバンザメのごとく自ら群れの一員になります。そんな人たちの空気や言動が、女子ボスの存在を先に教えてくれるかもしれません。

相手の価値を下げてでも「格上」であることを望む

マウンティングは本来、動物社会の序列を確認する行為です。

深刻な劣等感を抱える女子ボスは、「周囲の人と比べて、私はどうなの?」ということが気になっていますから、常に他者よりも「上」だと認められなければ不安なのです。

何をもって「格上」と判断するかは、その女子ボスにもよりますが、何か1つでもいい。相手よりも「格上」であることを望みます。

また、羨ましいとか勝てないと思い込んでいる相手の悪いところを見つけて、価値を下げることによって自分と同じようなレベルに価値を貶めようと考える心理を「引き下げの心理」と言います。

人は、不安なときに、不適切な行動を取るものです。

マウントや価値の引き下げを繰り返すことで、自分を優位に立たせるのです。

「羨ましい」「勝てない」と判断した人にはマウンティングをして、自分のほうが「上」であることをアピールしてきます。