さらに11年3月期のJR東日本単体収入の分野別のシェアは「新幹線輸送」が23.6%(4315億円)、「関東圏輸送」が60.2%(1兆1009億円)、「都市間・地域輸送」が4.2%(766億円)、「その他の鉄道事業」が8.6%(1573億円)、「関連事業」が3.5%(636億円)となっている。これについて、鉄道ジャーナリストの梅原淳はこう分析してみせる。
「関東圏と都市間・地域を合わせた金額が在来線の収入に当たるわけですが、関東圏だけで97.5%を占めている。新幹線と関東圏であげた利益で地方路線の赤字を補って黒字を出している構図です。東海道・山陽新幹線が飛行機との激しいシェア争いを繰り広げているのに比べて、東北新幹線は青森で7割、秋田で6割を超えるシェアを持っており、強気の料金設定ができるんです」
(文中敬称略)
※すべて雑誌掲載当時
(矢島宏樹、桜井義孝、奥谷 仁、小倉和徳=撮影)