「クッション言葉」をつければ、配慮できる人になる

とはいえ、最初は聞く際に、ちょっとした勇気がいるのも確かです。でも、大丈夫です。実は、クッション言葉をつければ、すべてが許されます。クッション言葉とは、文頭に差し込むセリフのこと。

差し支えなければ、伺ってもよろしいでしょうか?」
知識不足で、申し訳ございません。念のためにお聞きしたいのですが」
恐縮ですが、伺ってもろしいでしょうか?」
もし、お時間があれば、質問してもよろしいでしょうか?」

このようにクッション言葉をつければ、それだけで「配慮したセリフ」になります。対人センスのよさも出ますので、ぜひ使ってみてください。

路上で会話する女性マネジャーとビジネスマン
写真=iStock.com/monzenmachi
※写真はイメージです

一方で、こんな人は損をします。

「なんでですか?」「どうしてですか?」と聞きすぎる人。

学生のうちはいいでしょう。でも「ちょっとは、自分で考えろよ」と思われます。社会人は、「答えを求める前」に、「自分なりに考えるのが先」。これが、ルール。対策は簡単。

質問の仕方をパターンで覚えておくだけです。

「○○○といった認識で合っていますでしょうか」と、先に自分の見解を示せばOK。これも、センスのよさ。相手に配慮した会話です。

ポイント:「遠慮」して“やめる”のではなく、「配慮」して“行動”しよう

誤解されやすい人の話し方にある共通点

「遠慮」をせずに「配慮」しましょう、と言いました。ちょっと難しそうに思われたかもしれませんが、話し方を少し変えるだけで、随分と印象は変わります。

今のうちから、好感度の高い人がやっている話し方を知るといいでしょう。少し説明をさせてください。まず、私たちが使っているコミュニケーションには、3つのパターンがあります。

①アグレッシブ型
②ノンアグレッシブ型
③アサーティブ型

では、先に、選択すべきではない、2つの話法の解説をしておきましょう。

①嫌われやすい「アグレッシブ型」
主張を押し通す攻撃的なコミュニケーションのことを指します。「私は、残業をすべきではないと思います。会社の方針を考えると、理屈に合いません。なので、せっかくですが、私は残業をしません」といった感じ。間違ったことを言っているわけではないので、意見は通るかもしれませんが、相手を無視しているので、嫌われやすい対話になってしまいます。
②報われにくい「ノンアグレッシブ型」
言いたいことを我慢するコミュニケーションです。遠回しに伝えてしまうことや、「わかってもらえるとありがたい」と思い、発言すらしないことも含まれます。「他人に振り回される」「わかってくれない」といったストレスを抱えたり、仕事をお願いできず1人で抱えてしまったり、誤解されやすい対話とも言えます。