他人に時間を渡すのは、自分の人生に対して失礼だ

短いメッセージをスピーディに、テンポよく回していくのが、質のいいコミュニケーションだ。SNSだけでやりとりしていると、「あいつは心のこもったメールが書けない」とか「非常識なヤツだ」と、悪く言われることもあるだろう。気にしてはならない。目的を最適化して時間を増やしていくための工夫に対して、心だとか礼儀だとかを持ち出してくるタイプの人とは、付き合ってはいけない。すぐ切り捨てよう。

時間のコスパ感覚の薄い人と付き合い続けても、何もいいことはない。余計なストレスを抱え、パフォーマンスは落ちる。足を引っ張られる付き合いは、ばっさり整理して、自分の時間を守ってほしい。

多少、失礼になったとしても構うことはない。他人に時間を渡すのは、自分の人生に対して大きな失礼となる。自分への礼儀を欠くような人間になってはいけないのだ。

デジタルツールを使いこなし、テンポのいいコミュニケーションで、快適な人間関係を築いていこう。

片手でスーマートフォンを持つ男性
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです

中学生時代に「新聞配達のバイト」で学んだこと

僕は中学生のとき、プログラミングに熱中していた。専門誌に投稿して掲載料をもらったり、プログラミングスキルが上がってくると、さらに性能のいいパソコンが欲しくなった。新しく買いたかった機種は、数十万円もした。お小遣いではまるで手が届かなかった。そこに廉価版の機種が発売された。ダメもとで親に相談してみると、意外にも「買ってもいいだろう」という返事だった。ただし「代金を貸す。そのお金は、新聞配達のアルバイトで返しなさい」ということだった。

親に金を貸してやると言われてから、僕は毎日コツコツ新聞配達を続けた。毎朝早朝5時に起きて、自転車で100軒以上の家に新聞を配るのは大変だった。でも新しいパソコンのために頑張った。そして念願の機種のパソコンを買ってもらい、親には数カ月で借金を返済することができた。

この経験で僕は、前向きな借金は、すすんでしてもいいという考えを培った。時間をショートカットして、欲しいものが得られるなら、借金は全然OKだ。

お金を返せなかったらどうしよう……という迷いは捨てていい。やりたいことを先延ばしにする時間の浪費の方が、もったいない。それは僕の揺るがない信条となった。