進行役の脱線にうんざり
参加者がディスカッションに積極的に参加した結果、議論が白熱するのは好ましいことですし、短めの脱線話ならよい気分転換にもなります。しかし、しばしば要領を得ない発言をダラダラ続ける人、もっともらしい話でも、語調や修飾語を取り除いて事実だけにフォーカスをすると何も言っていないと同じ人、いつの間にか自分の自慢話にすり替わっている人など会議での迷惑行為のせいで、貴重な時間を浪費してしまうのはもったいないことです。
20代会社員Aさんも、無駄に長い会議にうんざりしているひとりです。うんざりしているのは毎週の定例部会。
・また、その場には「一言言わずにはいられない上司」が数人いて、彼らの発言で会議の進行が著しく遅れる。
・気づくと部長とその困った上司ばかり話していて、定時に終わった試しがない。自分に関係がない議題も多く、長時間拘束されることに意味があるのか疑問を感じてしまう。
・コロナ後はリモート会議だったのでカメラオフの参加で少し気楽だったが、最近対面会議に戻って結構しんどい
ということでした。
発言時間を客観的にコントロールするのは誰でも難しい
このAさんの事例のように、進行役の上司が無駄に会議を長引かせている張本人の場合も少なくありません。実はミーティングの満足度が高くなる要素はいくつかありますが、そのひとつに「発言時間」があります。単純に「ミーティングで自分がたくさん発言するほど、満足度は高くなる」と言われています。
本来なら、発言機会を与えることでメンバーの満足感を高めていくのが会議でのリーダーシップです。しかし、残念ながら会議中の会話を独占し、自分ばかりが発言してしまいリーダーシップを勘違いしている人もいるようです。また、こうした困った上司の中には発言することで存在感を誇示したいというタイプの方もいます。
ただ、少しだけ理解を示すと、一般的に人は誰でも話が長くなりやすく、発言時間を客観的にコントロールするのが難しいということです。
そのため、自分のまき散らす被害を分かっていない場合が多いことも頭に置き、進行役を変えるのも1つの対処法です。また、もしそれがやりにくい場合は、チームで申し合わせて「裏回し」の手腕を振るって対処していきましょう。