「新しい上司が無能すぎる」と思ったらどうしたらいいか。多くの経営者や起業家と接点をもつ午堂登紀雄さんは「ビジネスで成功する人の多くは、上司が無能でも不平不満を言わないし、上司の能力によってモチベーションが左右されることはない」という――。
事業計画に関する会議を開催するビジネスパーソン
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会社や職場への不平不満はどこから生じてくるのか

ビジネスで成功した経営者や起業家たちは、たとえ思い通りにいかないことが生じても、愚痴ったり不満を誰かにぶつけたりすることが少ないように思います。

彼らのほとんどは「人生はすべて自己責任である」という前提で生きています。

自己責任とは、文字通り自分の人生に責任を持つことです。

これは勘違いする人が多いので注釈をつけると、自己責任とは他人を見放すとか社会的弱者を切り捨てることではありません。そうではなく、「自分の頭で考えて自分で決める、その結果は自分で受け入れる」という意識を持つことです。

他人に決めてもらうと、その結果が望ましくないときに不満となります。

そもそも他人や会社や政府や社会のせいにしたこところで、その人たちが何かしてくれるわけではありません。むしろ期待し依存したら、期待とは違ったとき、裏切られたときに腹が立つでしょう。

それに、自分の人生が自分で変えられないとしたら、希望が持てなくなってしまいます。

だから決定権は他人には譲らない。自分で考えて決めることです。

こうした意識は、何か外的な要因でネガティブな事が身にふりかかったときにも自力で修正・改善していく姿勢につながります。

「上司が無能すぎる」と思ったら

もちろん、思いがけず病気になったり、あるいは車で後ろから追突されたり、暴漢に襲われたりということまで自己責任だと言うわけではありません。

ウクライナで起きている戦争のように、国民には何の非もないのに、家を追われ車を破壊され命が脅かされるという、理不尽で不条理な状況に巻き込まれることもある(だから私は戦争やテロを徹底的に非難します)。

それらやむを得ない事情は別として、自分の生き方や人生は自分で決めることであり、その結果どんなことが起こっても、すべて自分の責任であるという認識を持つことで不平不満をぐっと減らすことができます。

たとえば、「上司が無能すぎてモチベーションが上がらない」と嘆く人がいます。

しかし、他人に自分のモチベーションが左右されるのはつまらないでしょう。「無能すぎる上司」のために、自分のやる気が損なわれるのはもったいない。

仕事がデキる人は、上司が無能でも文句を言わずサポートします。検討違いな指示が飛んできたら、さりげなく対案を提示するでしょう。そして説明を尽くしても理解してもらえないなら、自ら実際に成功事例を作る。成果を突き付ければ、周囲の考えも変わるかもしれない。あるいは上司のさらに上の上司に相談してみるなど、打てる手はさまざまあります。そこまでしてもダメなら転職すればいいのです。