日本を代表する名門校は生徒たちにどんな教育を施していくのか。灘中学校・高等学校校長の和田孫博さんは「柔道の修行法である形→乱取り→講義→問答の4つのサイクルは、勉強にも応用できるアクティブラーニング手法でもあります」という――。

※本稿は、『プレジデントFamily2022年春号』の一部を再編集したものです。

灘中学校・高等学校校長の和田孫博さん
撮影=森本真哉
灘中学校・高等学校校長の和田孫博さん

灘の校長が「最近の子供は“いびつ”」と感じるワケ

最近の子供たちを見ていると、かつてに比べて“いびつ”になってきているなと感じることが多々あります。考えてみれば当然のことです。電子機器の発達で、スマホやゲーム機器、パソコンなどに囲まれて、現代の子供たちは生活をしているのですから。

プレジデントFamily2022年春号
『プレジデントFamily2022年春号』

しかし、『スマホ脳』という本によると、生き物としての人間の脳は、依然として狩猟採集時代の生活に最適化するのだそうです。仲間と一緒に獲物を追いかけて走り回り、果実を見つけて木に登ったりしているとき、脳が最も活性化するようにできていて、そういう活動を通じて発想力や思考力、忍耐力といったものが高まるのだそうです。電子機器と歩調を合わせて進化しているわけではないんですね。

ところが今の子供たちには、地域の仲間やきょうだいが少ないし、屋外で走ったり木に登ったりすることができる場所もない。あったとしても「危ないからやめなさい」と言われる。子供の成長にとって一番大切な「体を動かす」ことができる環境ではありません。

今、家庭でやってほしいこととしてまずお願いしたいのは、お子さんには体をたくさん動かしてほしいこと、運動させてください、ということですね。

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