・「すぐやる」
……依頼された日のうちに、0.01%でもその作業に取り掛かること。
・「すぐ出す」
……締め切り期限より早くに提出すること。
・「すぐ答える」
……その場で暫定回答をしたうえで、1週間以内など期限を区切って、正式回答をすること。あるいは、その場で暫定回答すらできない場合は、できる日時を決め、約束すること。

こう聞くと、「マッチョな考え方、きたな」「そんなの真似できるわけない」と思われるかもしれない。ただ、現実的には逆だ。この「すぐやる」「すぐ出す」「すぐ答える」ほど、簡単なことはない。なぜなら、気もちの問題だからだ。

正直、タイム(=どれだけ時間が、かかるか?)の問題は、ベテランであればあるほど強い。経験豊富な人であればあるほど、タスク処理のスピードは速い。仕事ができる先輩に、あなたが勝てる余地は少ない。一方で、「3つのすぐ」は気もちの問題で解決できる。どんなに新人であっても、1%の工夫をすればできることなのだ。

上司が求めているのはレベルの高い業務ではなくタイミング

実際に、上司やクライアントが、部下や若い人になにかをお願いするとき、まず期待しているのは、レベルの高い業務ではなく、この「タイミング」である。なぜなら、時間だけがすべての人間に平等だからだ。

どんなときでも、ビジネスは「信頼」がとても重要だ。では、まだ信頼がない状態の人がどうやって信頼を獲得していくか? それはきわめてシンプルな話で、【タイミングの法則】を使いこなしまくることだ。

まず、なるべく早いタイミングで仕事に手をつけ、期限の前に仕事を終わらせること。即答すること。そのくり返しで、信頼を獲得していくこと。それだけで、勝手に「あなたにしかできない仕事」をつくるチャンスが必ずくる。これが【タイミングの法則】だ。

そもそも、上司やクライアントからなにか仕事を頼まれたとき、間髪いれずに「やります!」と意思表示することは、多くのものを引き寄せてくれる、とても有効な方法だ。

とくに、入社して最初の3カ月ぐらいはボーナスタイムで、これをやるだけで、ポジティブな評価を得られる可能性すらある。それぐらい「すぐやる」「すぐ出す」「すぐ答える」は、圧倒的に強い武器になる。まずはなにをするときにも、「3つのすぐ」を意識して仕事に取り組むことをおすすめしたい。