深堀り質問で相手の本音を知る
【ロールプレイ】オブジェクション・ハンドリング(良い例)
【営業役】「ご提案を聞かれてみて、いかがですか?」
【お客様役】「私としては導入したいとは思っているのですが、使いこなせるかが不安です」
【営業役】「ご不安に思われているところ、もう少しお伺いできますか?」
【お客様役】「当社の社員はそれほどレベルが高くないので、難しさを感じるかもしれません」
【営業役】「社員の方のレベル、ということですね。なぜそのようにおっしゃるのか、詳しくお聞きしてもよいですか?」
【お客様役】「過去に、似たような別のサービスを導入したんですが、うまく使いこなせなかったんです。やはり、当社にとっては時期尚早だったのかなと」
【営業役】「それは大変でしたね……。差し支えなければ、具体的にどういうことが起こったのか教えていただけませんか?」
【お客様役】「『このツールを導入すれば解決する』と当時のベンダーさんに言われて、現場のメンバーを集めて操作説明会をしていただいたんですが、結局、ツールは使われずに、投資が無駄になってしまったんです」
【営業役】「なるほど、そのようなことが過去におありだったんですね。それはたしかに、慎重になるのも無理はないと思います。ちなみに、そのツールが使われなかったのは、本当に社員の方のレベルが問題だったのか、気になりますね……」
【お客様役】「う~ん、よく考えてみると、社員のレベルというより、現場向けのコミュニケーションを丁寧に行わなかったことが問題だったと思います」
【営業役】「意外に思われるかもしれませんが、実は定着化と社員のスキルレベルは必ずしも相関しません。まさにおっしゃるように、どのぐらい導入時の社内コミュニケーションを丁寧に行うかの方が大切です。当社が社内向けの情報共有をどう支援させていただくか、資料をお見せしますね」
【マサル】「かなり深掘りをしてから、お客様の気づきを促すんですね」
【カピバラ部長】「そう。そして、思い込みに気づいていただいてから、落ち着いてオブジェクション・ハンドリングに入るんだ。これは、異論や反論のパターンごとにみっちり練習した方がいい。部内でも、朝会の場を使ってロールプレイをやっていこう」