反対意見のほとんどは「言いがかり」

この「400万円」の話が発覚してから、小室さん個人に対しても多くの批判が見られるようになりました。これも「ふさわしくない」という意見が大勢でした。

日本国内の弁護士事務所でパラリーガルとして働いていた小室さんについて、「弁護士ではなくパラリーガルという立場では給料も低く、眞子さまのお相手としてふさわしくない。そもそもなぜ銀行を途中で辞めたのか」といった「意見」をインターネットでよく見かけました。

米国ニューヨーク州の弁護士資格の取得を目指すべく、小室さんがロースクールに留学すると「日本から逃亡したのも同然」といった辛辣しんらつな「意見」も出されました。今年4月に「母親と元交際相手の金銭トラブル」について説明文書を公表すると、今度は「長いばかりで、内容からは誠意が伝わってこない」と言われてしまいます。

週刊誌の報道に煽られ、それに同調する形で、「小室たたき」はエスカレートしていきました。インターネットの一連の批判から見て取れるのは、「小室さんが何をしても、気に入らない」と感じる人たちが一定数いるということです。

指を指す人々
写真=iStock.com/pixalot
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その後「小室さんが400万円を返す意図がある」と報じられると、「お金を返せば良いというものではない」という「批判」が起きました。また眞子さまが「一時金を辞退する意向である」ことが報道されると、「一時金を辞退すれば良いというものではない」という「批判」もありました。ああ言えばこう言う。この状況は異様だというほかありません。

男性に「難題な結婚の条件」が課されるニッポン

なぜ小室さんにこれほどまでに厳しい意見が多いのか――。その点を考えると、結婚相手が皇族という特殊で複雑な要素が絡んでいるため一言で説明できるものではありません。ただ小室さんの職歴や収入、家庭の事情に批判が相次いだことは、「日本の男性の生きづらさ」を象徴しているように思います。

筆者はドイツ出身ですが、ヨーロッパと日本を比べてみると、婚活をしている男性に対して「金銭面の期待」がやたら高いのがニッポンなのです。

日本では「恋愛と結婚は違う」と言う人がいます。「恋愛では自分たちの『気持ち」を中心に楽しめばよいが、結婚は『生活」である」といった文脈で使われることが多いです。男性の収入があまり高くない場合、女性が「そういう人と恋愛をするのはいいけれど、結婚には向かない」という文脈で使うこともあります。

「安定した収入が見込めない男性に結婚する資格などない」との極端な「意見」を聞くことも少なくありません。このように、結婚相手に求める条件を、ハッキリと言い切ってしまうのがニッポンの大きな特徴なのです。