集中力を切らさずに仕事を続けるにはどうすればいいのか。メンタルコーチの大平信孝さんは「時間を15分単位に区切り、制限時間を意識して取り組むといい。適度に制限時間を設定すると集中できることは、脳科学の実験でも証明されている」という――。
※本稿は、大平信孝『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ 科学的に先延ばしをなくす技術』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
毎日8万6400円が平等に与えられているイメージ
「時間の使い方=人生の質」である。
行動力を身につけるうえで大切なことの1つに、「タイムマネジメント」があります。なぜ、タイムマネジメントが必要なのでしょうか。それは、何かをするにしても、何もしないにしても、私たちは「時間」を原資に行動しているからです。
当たり前ですが、私たちは、時間を引き延ばしたり、短くしたりすることはできません。生きているかぎり、私たちは毎日、1日(=24時間=8万6400秒)という時間を自動的に与えられます。たとえば、1秒を1円だと考えてみましょう。どんな人にでも毎日8万6400円が平等に与えられているというイメージです。この8万6400円は、前借りもできないし、貯金もできません。つまり、使っても使わなくてもその日かぎり……。
究極を言えば、「時間=命」です。私たちは、全ての行動に「自分の命の残り時間」を使っているわけです。
これを意識するだけでも、行動力は変わってきます。本稿では、本当に大切なことのために、最大限時間を使えるようになる方法を紹介します。
1.自分が何に時間を使っているかを把握しよう
当たり前の話ですが、行動するためにはその原資となる「時間」が必要です。投資をするのに資金が必要なのと同じです。
お金の場合、家計簿をつけて自分の資産や使い方の傾向を把握することが必要ですが、時間にも同じことが言えます。
つまり、行動できるようになるためには、時間の家計簿をつけて、「自分の時間の使い道」を振り返ることが大切なのです。