アイデアも時間もムダにしていないか

(4)「アイデア」を垂れ流さない

ある新商品の販売会議で、小売店への採用が進まないことが問題に挙げられていました。一人の営業から「今は商品の顧客認知を広げる段階であることから、採用に時間がかかる大きなチェーン店ばかり狙わず、小さい規模の店にも足を運び1店舗でも多くの店に採用されることを目指しませんか」と提案がありましたが他の営業はそのアイデアに対して誰も反応しませんでした。

私はそういう考えもあると思い、「そのような活動もできるのであればやってみませんか?」と言い、「他の営業の方も提案できそうな店舗はありますか?」と聞くと、数名の営業から具体的な店名が出てきたので、「それじゃ、当たってみましょう」と伝えました。そして、商品を提案した先には全て採用されました。

せっかく新しいアイデアが出ても、それを使わなければ全く意味がありません。逆に言えば、アイデアは使うことで価値が生まれます。

私はムダなアイデアはないと思っています。

アイデアを価値に変えるのも変えないのもその人次第です。出てきたアイデアはそのままにしたり、流したりすることなく、取り込んで使うイメージを膨らませましょう。

(5)イメージが湧かないのにいつまでも続けない

ある企業で商品イメージを固める会議に参加した時のことです。会議中、私は社長に呼ばれ席を外しました。1時間後に会議室の前を通ると、まだ会議は続いていました。

私が「商品イメージは固まりましたか」とメンバーへ声をかけると、「なかなかイメージが膨らまず悩んでいました」と答えました。

私が「その原因を話し合いましたか」と聞くと、「いいえ、それは話していません」と言うので、「みなさんの頭の中にイメージができていないと思うので、今日は会議を終え、数日でそれぞれイメージを膨らませた上で会議を再開しませんか」と提案しました。

メンバーはほっとした表情で「誰かそう言い出してくれないかと思っていました」と話しました。

私が広告会社でしていたクリエイティブ会議は3時間、4時間になることは当たり前でした。他のチームでは12時間も会議をしていたなんて話を聞いたことがあります。

その時の経験から、今ではイメージが出てこなければ、さっさと会議を終わらせるようにしています。頭の中にイメージがないのに、いくら粘っても湧いてきません。

そのような状態をいつまでも続けるのは時間のムダです。必要なのは、欲しいイメージの方向性に沿ったインプットです。

そのような時は、会議で「次の会議でイメージを固めるために、こういう方向のイメージを膨らませてきてください」と伝え、それぞれネットの検索や参考になりそうな資料を読む、街を歩いてヒントを見つける、人と話して想像を膨らませる、ノートにイメージを描くといった作業をしてもらうよう提案しています。