予報精度は気象庁を大きく上回る94%
予報精度の高さも抜きんでている。2020年の雨の予報精度は94%と、同じ評価軸での気象庁の予報精度は81%で、気象庁よりも高い。なぜ同じ生データを使いながらここまで予報精度に差が出るのか。
そこには、同社のスタッフの約7割をも占めるエンジニアの差が大きいという。石橋氏が続ける。
「テレビなどの天気予報は人が解説しているので、人間が予想しているようなイメージを抱いている方もいらっしゃるかもしれませんが、最終的に天気を予測するのは計算やモデルによる解析です」
いかに膨大なデータがあったとしても、それをうまく解析できなければ予報を的中させることはできず、宝の持ち腐れというわけだ。
先述の雨雲レーダーでいえば、高速かつ高度な情報処理が可能なHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)を使った独自の気象予測モデルと、雨雲レーダーのために開発されたAI技術によって実現している。高精度な予報には、データサイエンティストやエンジニアの力が欠かせないのだ。