GDPシェアでは

ここで世界の名目GDPの数字を見てみましょう。名目GDPは実額での各国で作り出された付加価値の合計です(図表2、一部推計値を含みます)。

世界の名目GDP

全世界では約88兆ドルの名目GDPが作り出されていると推計されますが、その4分の1は米国です。22兆ドル近くのGDPを作り出しています。2位は中国で約16兆ドル、3位は日本の5兆ドル強です。

先ほどのメダル獲得国上位15カ国の、世界全体のGDPに占める割合を見ると、72.1%という結果です。

先ほど見た点数のシェアは上位15カ国で65%程度でしたから、GDPシェアのほうがやや大きいと言えますが、金メダルのシェア(69.4%)で見るとほぼ同じです。

これは、GDPの大きな上位2カ国の米国と中国が、多くのメダルを獲得していることにも影響しています。GDP第3位で獲得金メダル数も3位の日本まで含めるとさらにその相関は強まります。

ここまで言えることは、GDPの大きな国、つまり経済力のある国のほうが、メダルを獲得しやすいと言えると思います。

しかし、各国ごとのGDPの世界シェアとメダル獲得のシェアを見ると、また違った側面が見えてきます。