コツ2:スケジュール管理シートを活用

子供が勉強を自律的に進める秘訣は「スケジュール管理」だと清水さんは言う。写真は清水さんの娘さんが実際に使っていたスケジュール管理シートだ。

エクセルで作ったもので、一日のスケジュールが1週間単位で見えるようになっている。

実際に使っていたスケジュール管理シート。週ごとの目標から、日々の振り返りまでしっかり使い込んでいたことがわかる。「子供は紙が大きいほうが見やすいようです。受験期間中にA3 サイズに対応したコピー機も買いました。過去問をコピーする際にも重宝します」
画像=『プレジデントFamily2021年夏号』
週ごとの目標や振り返りに使った管理シート。A3サイズで印刷。「子供は紙が大きいほうが見やすいようです。受験期間中にA3 サイズ対応のコピー機も買いました。過去問をコピーする際にも重宝します」

「毎週末にテストがある塾だったので、1週間ごとに学習内容を見直すようにしました」

学校や塾の授業・テスト、習い事など、あらかじめわかっている予定は、先にシートに記入しておく。さらに課題を書く欄には計算や漢字、理社の暗記といった毎日のルーティンワークを書きこむ。

一方、ルーティンワーク以外に1週間でやるべき課題については、日曜日の夜に親子で相談し、次の月曜日から日曜日までの計画を立てる。

「どの課題を何曜日のどの時間にやるかは子供に好きなように決めさせていました。1週間の子供のスケジュールをシートで見ると、多くの時間が学校や塾で埋まってしまい、家で勉強する時間が少ないことがわかります。そこで子供自身が、朝起きて学校に行くまでや、学校の休み時間に勉強する必要があることに気づき、隙間時間を活用するようになりました」

やるべき課題を実行できたかどうかは、毎日寝る前に子供がマルバツを付ける。その際やり残したことがあっても親が責めないことも重要だ。

「やり残したことを責めても仕方ありません。自分でスケジュールを振り返り、やり残したことをいつやるかを考え、計画を調整することが大事です」

大手塾のカリキュラムでは、学年が上がるにつれてやるべきことが増えるので、4年生のうちに親子でスケジュール作成を習慣にし、いずれ一人で管理できるように慣れさせておくといいそうだ。清水さんの娘さんの場合、6年生の時には自らスケジュール管理ができていたので、親はあまり手出しをする必要はなかったそう。