ローテーションの繰り返しが強い会社を育てる

DXは、長い時間をかけて進めていく全社変革です。当然、一朝一夕には成就しません。推進プロジェクトのメンバーは、様々な苦労をしながら進めていくことになるでしょう。その過程で彼らは“変革人材”として、驚くほど成長していきます。人材育成という点からも、とても貴重な場となることでしょう。

鈴木康弘『成功=ヒト×DX デジタル初心者のためのDX企業再生の教科書』(プレジデント社)
鈴木康弘『成功=ヒト×DX デジタル初心者のためのDX企業再生の教科書』(プレジデント社)

私は、デジタル推進体制は、ローテーション制にすることをおすすめしています。半年~1年ごとに定期的にメンバーをローテーションさせることで、多くの人材を育てる場となるからです。また、プロジェクトを経験した後、メンバーが自部門に戻ることで、変革文化を現場に浸透させることも期待できます。

ローテーションをくり返すことにより、変革人材が増え、現場への浸透も進み、やがて会社全体が、変革に強い会社へと成長していくのです。

デジタル推進体制の構築は、大胆かつ慎重に行う必要があります。

「なぜ、ここまで苦労して内部でやる必要があるのか」と思う方も多いかと思いますが、英国の歴史家のエドワード・ギボンが次のような名言を遺しています。「改革は内部からなるもので、外部からもたらされるものではない」

まさに、改革は内部からなるものです。その改革を実行するうえでは、経営者が最も信頼できるリーダーを選び、メンバーは立候補制で募ったうえで、定期的にローテーションを行う。この一連の動きが、職場のDXを加速させるエンジンとなるはずです。

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