中露結束は日本に脅威となる

中国がロシアとの軍事同盟を排除するのは、条約に束縛されるのを望まないためだろう。

中国にとって、ロシアと同盟を結ぶなら、シリアやウクライナなどロシアが介入する地域紛争で自動的にロシアを支援することになり、欧米との関係を一気に悪化させる。

また、紛争地のイエメンや中央アフリカ共和国では、中国が現地政府を経済的に支援し、ロシアが反政府勢力に軍事的な肩入れを行うという矛盾も出てきた。

こうして、西側にとって悪夢となる中露同盟の懸念は消えたが、今回発表された共同声明は、「中露関係は、冷戦時代に形成されたような軍事的な同盟関係ではないが、両国関係はこうした国家間交流の形態を超越している」とあえて明記した。

米国との対立が激化するなら、5年後に失効する中露条約は、今度は本当に軍事同盟に再編されかねない。中露の軍事的連携は、日本にとって地政学的な脅威となるだけに、中露関係の新展開を注視すべきだ。

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