効果的な「うがい」にはなにが重要か。医師の遠山祐司さんは「口のなかは細菌やたべかすなどで汚れているため、いきなりガラガラうがいをするのは逆効果。しっかりと口のなかをゆすいでからうがいをしてほしい。もっとも効果的なのは、歯磨きをしてからうがいをすることだ」という――。

※本稿は、遠山祐司『免疫入門 最強の基礎知識』(集英社新書)の一部を抜粋したものです。

うがいをする少女
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なんのためにうがいをするのか

これまでにも、のどはウイルスや細菌にとって体内に侵入する扉であり、のどの扁桃はそれを防ぐリンパ組織の集まりであること、ウイルスがのどを通過して気管から肺にいたると肺炎を起こしかねないなど、のどの重要性について述べてきました。

感染症や花粉症の予防として、毎日のようにうがいをする人は多いでしょう。

ただし、うがいのしかた次第では何の効用もなく、間違った方法のうがいを続けてのどを傷めて来院される方もいます。そこで、患者さんからの質問が多い、のどを守るためにNGなことや、効率的なうがい法について紹介しておきます。

うがいの適切な方法を考えるにあたり、まずはうがいの目的を明確にしましょう。新型コロナウイルス、インフルエンザ、風邪などの予防には、口の中とのどの殺菌、消毒です。近ごろ、うがいや歯磨きでインフルエンザが予防できるということがわかっています。