コロナ禍、気候変動、国内外の政情・経済不安など、先行き不透明な「不安の時代」に必要なものは何か。日本総合研究所の小島明子さんは「特に女性は金融リテラシーを身に付けて自分を守ること。さらに、予期せぬ出来事にポジティブに好奇心や持続性などを持って対処して、より良いキャリアを形成できるか」と指摘する――。
ゼロ円を手のひらに
写真=iStock.com/claudenakagawa
※写真はイメージです

不確実な時代を生き抜くために欠くべからざるスキルとは何か

2021年3月に世界経済フォーラム(WEF)が発表した「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」によれば、日本の順位は、世界153カ国のうち120位という結果になりました。

ジェンダー・ギャップ指数は、経済、教育、健康、政治の4分野における男女格差を国ごとに調査し、それぞれ指数(スコア)を算出していますが、日本の順位の低さは、経済と政治の分野のスコアが低いことが原因として挙げられます。

これまで女性活躍推進法の施行など、国や企業も努力してきましたが、本当に女性が活躍しやすい社会を実現するためには、まだ多くの課題が横たわっていると言わざるをえません。

コロナ禍ということもあり、とりわけ女性は不確実な時代をどのように生き抜くべきか、今まで以上に仕事やお金の問題、将来のキャリアについて悩むことも多いのではないでしょうか。

本稿では、筆者が上梓した『「わたし」のための金融リテラシー』(一般社団法人金融財政事情研究会、共著)のエッセンスに加え、不確実な時代を生き抜くための術について述べます。