1986~90年に「総合職」として就職した「均等法第一世代」の女性は今、50代前半。このうちキャリアを重ね、管理職や役員になった女性たちは、なぜ働き続ける道を選んだのか。日本総研の小島明子さんは「仕事を続けるか否かを『自分』だけの問題としてとらえていなかったようだ」と分析する——。
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「均等法第一世代」=バブル世代の女性のあっぱれな働きっぷり

男女雇用機会均等法が施行されたのは、33年も前の1986年のことでした。

事業主が、採用・配置・昇進・定年・退職・解雇などに関する措置をするにあたり、「性別を理由にした差別の禁止」などが定められました。

1986~90年に「総合職」として就職した女性を「均等法第一世代」と表現することが多いですが、彼女たちの年齢は現在50代前半。この「均等法第一世代」と呼ばれた女性たちは、30数年間、男性と同じくらい(家庭の事情によってはそれ以上の)ハードワークをこなし、今は管理職や役員など責任ある地位で活躍している人も少なくありません。管理職として活躍している女性は、男性管理職と比べてどのようなキャリア意識を持ち、働いてきたのでしょうか。

今回、21世紀職業財団の協力のもと、50代女性管理職の働き方の現状や今までのキャリアについて述べます。