支出を月12万3000円削減!月4万5000円の赤字家計が8万円の黒字に

地味なプロセスですが、こういった習慣を3カ月ほど続けると、家計は黒字に近づいていきました。毎月が黒字になれば、今度はボーナスの残り具合にも変化が出ます。毎月の赤字は、ボーナスで補填していたのですが、もう補填は不要となりました。

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写真=iStock.com/Peera_Sathawirawong
※写真はイメージです

今まではおそらく、iDeCoの掛け金と赤字補填でなくなっていたボーナスが残るようになれば、たとえ毎月の収支がギリギリ黒字という場合でも、少しずつ貯金をしていくことができます。

コロナ禍では、ボーナスが大幅カット・不支給ということも十分にありえます。そのような場合でも、毎月の家計がしっかりできていればiDeCoの掛け金拠出を毎月に切り替え、ボーナスに頼らずともなんとかやりくりしていくということも十分できるようになるでしょう。

夫婦は、今までやろうと思ってしていなかった格安スマホへの変更や外食費の削減に取り組みました(コストカット額は文末参照、以下同)。料理をする時間を十分に作ることは難しかったのですが、調理するのに必要な材料一式がセットされたミールキットなどを使うと簡単におかずができ、お米を炊く準備だけしておけば安く食事ができます。

妻の洋服については必要経費的な部分もあるので、今年は支給額がかなり減っている妻のボーナスから年間の予算を10万円ほど取り、残高とにらめっこしながら購入していくことにしました。来年、それ以降支給されなくなることも考え、徐々に家計から捻出できるようになっていくことが目標です。

ドラッグストアに通うことを控え、日用品のムダ買いを防ぎ、衝動的に映画に行ったり遊園地に行ったりすることも控えるよう夫婦で互いに声を掛け合うようにしました。化粧品は減り具合を見ながら計画的に購入し、美容室へ行く間隔も今までより少しあけるようにしたそうです。

このようにして半年ほど経過すると、支出をなんと月12万3000円も削減することができました。赤字が月4万5000円の家計を、月約8万円の黒字の家計に転換することができたのです。

支出の仕方には問題がないと思っていても、家計が赤字であるのなら、どこかに問題は隠れているはずです。貯金ができないという場合も、同じです。おかしい、うまくいかないと思った時は、間違いがないと思っているところもきちんと振り返り、見直すことが大切です。Aさんご夫婦も、それを実感されたのではないでしょうか。

【家計費コストダウンランキング】

1位 -5.1万円 被服費
妻の洋服は、妻のボーナスから年間予算を立てた
2位 -3万円 食費(外食含む)
外食、惣菜など食費全般の使い方の見直しをした
3位 -2.3万円 理美容費など
美容室へ行く頻度、化粧品の購入の仕方などを変えた
4位 -1万円 通信費
スマホ会社をサブキャリアに変更した
5位 -0.7万円 娯楽費
衝動的に外出することを控えた
6位 -0.2万円 日用品代
ドラックストア通いを控え、買い物の機会を減らした
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