エフェクチュエーションの5つの原則

先行きの不透明感が高いウィズコロナの日々において、起業の熟達者の行動に学ぶ必要性が高まっている。予測の困難な未来に向けて行動を開始し、成果をたぐり寄せていく起業家のアプローチは、ウィズコロナの日々に適しているからだ。

バージニア大学教授のS.サラスバシ氏は起業の達人の行動を「エフェクチュエーションの5つの原則」として以下のようにまとめている。

(1)手中の鳥の原則

第1の原則は、手中の鳥の原則である。これは全く新しい方法ではなく、既にある方法を使って、新しい何かをつくるというものである。

(2)許容可能な損失の原則

第2は許容可能な損失の原則である。もし仮に損失が生じても致命傷にならないように、あらかじめコストを設定する原則のこと。少額投資から始め、小さな失敗と教訓を積み重ねながら、プロセスを次の段階へと進めていく。

(3)クレイジーキルトの原則

第3が「クレイジーキルトの原則」。クレイジーキルトとは、それぞれ形の違う布を縫いつけて作り上げたキルトのこと。競合相手も含む自分を取り巻く関係者と交渉し、目標変更も厭わず、より大きな山に登るためのパートナーシップを作り上げていくことを言う。

(4)レモネードの原則

第4の「レモネードの原則」とは、英語の格言である“If life gives you lemon, makes lemonade.”をアレンジしたもので、欠陥品(酸っぱいレモン)は工夫を凝らして、新たな価値を持つ製品につなげる(甘いレモネードを作る)という原則だ。

(5)飛行機の中のパイロットの原則

第5の「飛行機の中のパイロットの原則」は、上述した4つの原則を貫く原則で、数値や現状に対して、日々パイロットのように目視を怠らず、状況の急変に対して臨機応変に行動することをこう呼ぶ。