褒めているとお礼を言われてつながりが生まれる

さきほど、「基本的に褒めることしか書かない」といったように、SNSは褒めるツールと思ったほうがいい。たまに罵詈雑言を書いている人がいるが、いったい何が楽しいのだろうか。

褒めることのメリットは、褒めているだけなのに、相手がお礼をいってくることがある。書評サイトのHONZをやっていることも大きいが、作家のなかには、お礼をいわれたことで付き合うようになった人も多い。たとえば、森功氏などはその筆頭で、どこかで森氏のことを褒めたら「お読みいただいて恐縮です」というメッセージをくれたので、その筋の話が聞きたくて、もう何度も飲んでいる。

あとは、元『週刊新潮』の記者連中など、普通は書いてはいけない人のことを書いている人たちとも、SNSが縁でたくさん知り合うことができた。褒められてうれしくない人はいない。

サラリーマンはフラットな人付き合いが苦手

そうはいってもなぜそんな気軽に突撃できるのかと疑問に思われる方もいるだろう。これは性格もあるが、サラリーマンをやっていた時期が短いことも大きい。サラリーマンの方には申し訳ないが、上司のほとんどは年上で、大半の部下が年下という、年齢と権力の上下関係が一致してしまう環境に身を置いていると、フラットに人付き合いするのが難しくなってしまう。

逆に、自由業をやっていたり、自分で事業をやっている人というのは、意外と腰が低い。小説家だってそうで、世間の人は怖いと思っているかもしれないが、大作家の林真理子氏などは、私が「あなたのことを知らない人もたくさんいるんだから、サイン会でもやったら?」と失礼なことをいっても、受け入れてくれるくらいのフラットさを持ち合わせている。

他にもお坊さんなどもフラットな職業のひとつだろう。寺の中はどうなっているか知らないが、いわゆるサラリーマン的な働き方をしたことがないから、年上には頭を下げるという習慣がない、というか知らないので、フラットなのだ。

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