プロほど医療保険に入らない理由

もとより、保険商品の収益構造をよく知る人たちは、給付額が高額になりにくい医療保険」に入りたがりません。コロナ感染症の医療費は公費で賄われることもあり、第3波が報じられるなかでも、この考え方が変わることはないのです。

医療保険やがん保険については、体験談などに接すると感情が揺さぶられます。保険料には保険会社の経費が数十パーセント含まれていますから「専用口座に1万円入金すると数千円の手数料が引かれる」と認識したらいいでしょう。お金の心配をしながら、広く・長く利用するのは疑問に思えるはずです。

すでに医療保険やがん保険に加入している人も、入退院などを繰り返すような状況でなければ、健康保険と自己資金での対応が正解だと思います。

終業時間に書類を投げて笑顔のビジネスウーマンたち
写真=iStock.com/Aja Koska
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どうしても医療保障が欲しい人は「都道府県民共済」を検討

時に保険を解約した後、大病にかかり後悔する人などもいるでしょう。それでも、健康保険の保障が無くなるわけではありません。「後悔しないことが目的になっていいのか」と自問する必要を感じます。

どうしても医療関連の保障が欲しい人は「都道府県民共済」を検討すると良いと思います。生保より経費を抑えた良心的な運営がなされています。

一生涯の保障がないことも「だからこそ、一定期間、安く利用できる」と評価すべきでしょう。