目標を阻んでいる「忠節心」の正体とは
まず、自分自身の「忠節心」の3つの対象―同僚、家族、コミュニティについて検証していく。それぞれへの忠節心が自分をときに複数の方向に引っ張ることに気づくはずだ。もちろん、すべてが同等の重みを持つわけではない。複数の忠節心が対立する場合は、一部の忠節心を他のものより優先させるはずだ。各カテゴリーの最も重要な忠節心を特定するには、次の問いを考えてみるとよい。「自分は誰に対して最も責任を感じているか」「自分が通常と異なることをしたら誰が最も強く反発するか」「自分は誰のサポートを最も必要としているか」。
一般に、目標を阻んでいる忠節心は自己の意識に上っていない。これらは往々にして、好かれたいという欲求や、権力を持っているとか管理しているとか感じたいなどの欲求や庇護意識や不安から生まれる。それらは人間である以上避けられないものであり、自分自身が世界とどのように付き合うかという点において、強く作用することがあるのだ。