なぜアウトドアのマラソンはダメなのか、その理由とは?
プロ野球やJリーグなどプロスポーツ団体は、観客を入れないと収入を確保できない。選手に年俸を支払い、経営の黒字化を目指すには、1人でも多くの観客を入れたいという気持ちが強くなる。
一方、マラソン大会は公道を使用し、地方自治体が主催・共催することが多い。収入を確保する必要性は低く、マラソン大会を開催することで、クラスターが発生した場合は責任を追及される可能性がある。リスクを背負ってまでやりたくない、というのが本音だろう。
いま国は「GoToトラベル」を実施して、国内旅行者の活性化を狙っている。しかし、大型スポーツイベントの“解禁”には至っていない。
先日行われた、正月恒例の箱根駅伝の予選会も無観客で開催された。人気コンテンツということもあり箱根駅伝も開催する方向で進んでいるが、多くのロードレースは軒並み開催中止になっている。箱根駅伝を目指す選手たちは11月にハーフマラソンを走ることが多いが、今冬は出場できるレースがない。市民ランナーの楽しみが奪われただけでなく、トップ選手もトレーニングや調整面で影響が出ている。
コロナ対策という名の「規制」は、果たして「適切」といえるのか。ウィズコロナ時代の取り組みを真剣に考える時期がやってきたようだ。