70歳まで働き続け、老後資金を840万円上乗せする

読者の皆さんの中にも、退職金が出ると、「たくさんお金があるから少しくらい使っても、大丈夫だろう」と思うこともあるかもしれません。ですが安易に使ってしまうと、田中さんのような不安を抱えることになってしまいます。

また、老後資金を考えた時、毎月の生活がなんとかなるということばかりを考え、計算するだけでは足りません。生きていく中では年間で支払わなければいけないものもありますし、臨時でかかるお金もあります。

総菜屋の商品陳列棚
写真=iStock.com/gyro
※写真はイメージです

介護・医療費や、家のリフォームが必要となるケースもあるでしょう。そういった生活費以外の支出をある程度想定して、生活費の他に単身であれば最低でも500万円ほどを準備し、備えておきたいものです。

今回の田中さんの場合、月の支出22万円で、来年(63歳)から継続雇用で働ける70歳までの7年間に新規に貯金できるのは、約10万円×12カ月×7年で、840万円になります。現在の貯蓄680万円と合わせると約1500万円になります。

70歳以降は、働かなければ収入は年金月16万円のみ

しかし、継続雇用が終了する70歳以降は、さらに他の就職先を見つけない場合、勤務先からの給料がないため、月の収入は年金の16万円のみとなります。よって、支出をさらに削ったり、貯金を切り崩したりしてやりくりする必要があります。

老後いくら必要かがわからない、今あるお金を使うと自分の将来はどうなるのかを知りたい。

そう考えた時は、ファイナンシャルプランナーにライフプラン表を作ってもらったり、インターネット上の無料のライフプランシートへの書き込みをしたりして、自分の将来を見てみるとよいでしょう。

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