新しいアイデアは既存のものの組み合わせ

同じことを話せる人が、世の中にはたくさんいます。しかし、その人らしく語れる人は、“あなたしかいない”のです。その「らしさ」に人は引きつけられます。「あなたらしさ」、つまり、あなた独自の視点や情報、アイデアが文章にあるかをチェックしてみてください。

難しい……と感じた方は、次のことを参考にしてみてください。

アイデアに関する名著『アイデアのつくり方』(ジェームス W.ヤング著)には、次のように書かれています。

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

つまり、

「既存のアイデア」+「既存のアイデア」=「新しいアイデア」=「あなたらしい独自の視点や情報、アイデア」

ということですね。

2.生き生きした描写があるか?

文章で共感されるためには、視覚的描写をして、読み手にイメージを膨らませてもらうことが重要です。読み手はイメージできないことを行動に移せないからです。

イメージしてもらうコツは、読み手の目の前でその状況が浮かび上がるように、耳元で音が聞こえてくるように、肌で感じられるように、五感すべてに訴えることです。

幅広い読み手に届く文章のコツ

人間の五感は大きく分けると、視覚、聴覚、体感覚(触覚、嗅覚、味覚)の3つに区分され、NLP(神経言語プログラミング)において、次のそれぞれ頭文字をとって「VAKモデル」と呼ばれます。

NLPとは、リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーによって提唱された、心理学と言語学をもとに体系化されたコミュニケーション技法です。

・視覚(Visual)
・聴覚(Auditory)
・体感覚(Kinesthetic)

人によって、VAKのどれにより強く反応するかは異なります。いろいろなタイプの人に響く言葉をちりばめることで、多くの人のイメージに届き、反応率を高めることができます。

たとえば、左記のようにタイプによって腑に落ちやすい言葉が異なります。

・視覚(V)優位の方は……「見える」「明るい」「思い浮かべる」など
・聴覚(A)優位の方は……「聞こえる」「響く」「リズムが合う」など
・体感覚(K)優位の方は……「感じる」「触れる」「腑に落ちる」など

おそらく、あなたが書いた文章を読み返してみると、VAKのどれかに偏りがあることを発見するでしょう。VAKを意識的にまんべんなく使うことで幅広い読み手に届く文章になります。表現が単調でつまらなく感じるときにも有効です。

少しやりすぎかもしれませんが、この文章にもVAKをちりばめています。あなたの文章の「VAK」をチェックしてみましょう。