一般人こそ今すぐ金投資を開始し、ゆっくり増やすべき理由

繰り返すが、金は値上がり益を積極的に狙う投資対象ではない。あくまで株式投資のリスクヘッジである。とはいえ、現在の市場環境や各国政府・中央銀行の政策が継続されるのであれば、値上がり益も期待できる状況にあることも事実であろう。

今はまさに金にとって最高の投資環境が整っている。だからこそ、高値に慌てて買いつくのではなく、長期的視点で、資金を分けて時間を分散しながら買い続けるのがよいだろう。

私としては「株式・金・現金の3分割法」を唱えているわけであるが、「資産の3割も金で持つのは怖い」と感じる方も多いかもしれない。しかし、最終的にはこれくらいの配分にしたほうが、投資効果を発揮しやすいのである。

いきなり資産の3割を金で保有するのは難しいと感じるのであれば、最初は5%くらいから始めるとよいだろう。そして、10%、15%、20%といった具合に徐々にその割合を増やしていくとよい。そうすれば、徐々に金投資の効果を体感し、金保有のメリットが理解できるようになるはずだ。

世界や日本の富裕層、資産家は、早くから金投資を始めている。彼らには「資産を減らさない」「インフレに備える」などの明確な理由がある。しかし私は、一般人こそ、今すぐにでも金投資を始めるべきと考えている。

出遅れた一般人が今から金投資を始めるには?

一般人にとって、金投資ほどシンプルで簡単な投資対象はないだろう。何も考えずに、一定額を一定のペースで買い続けるだけでいい。

投資に回せる資金の3分の1を買い続けるだけ。そして、その方法も極めて簡単である。

①上場投資信託(ETF)を買う

実は、株式市場でも金を買うことができる。株式投資をすでに行っている投資家であれば、証券口座を持っているだろう。金は株式と同じように買うことができることを、意外に知らない投資家が多い。金価格に連動する上場投資信託(ETF)を買えば、金の地金を買うのと同じ効果がある。

②現物を買う、純金積み立てを利用する

金現物が良いというのであれば、地金商で実際に金の地金を買えばよいだろう。資金に応じてさまざまな種類がある。ただし、時間分散が可能なほどの小さいロットでは買えない可能性がある。資金的な問題があれば、純金積み立てなどの方法に頼るやり方もあるだろう。

③先物・CFDを利用する

上記以外にも、先物市場CFDを利用する方法もある。証拠金制度を利用して、少ない資金で多くの資金の投資が可能であり、資金を効率よく使用できるというメリットがある。

このように、金投資にはさまざまな方法があり、他の金融商品や銘柄などを取引するのとまったく同じようにできる。さらに、時間分散しながら投資するだけであり、市場分析や難しい投資判断を行う必要すらない。

ここまで理解できれば、あとは実際に金投資を行うだけである。

5年後、10年後、20年後を見据え、今すぐにでも金投資の準備を始め、実際にスタートするとよい。そうすれば、その分だけ早く、金投資の重要性への理解が進み、さらにその成果も享受できるはずである。

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