この日経平均を下支えしたのは誰

アナリストの馬渕氏は、コロナ禍でも安定的に利益を出した人は「時流に流されず、運用資金と運用能力の2つを身に付けていたからだろう」と分析する。一方で、日経平均を下支えした要因の中には、こうした個人投資家の「前向きな投資」もあったと解説する。

コロナ禍で儲けた人はいつ買って、いつ売ったのか…

「コロナショックにより、日経平均が大きく下落した20年3月、国内の個人投資家は8454億円の買い越しとなりました。現金取引による買越額は1兆516億円を記録しており、日銀のETFも買い1兆3456億円に次いで、国内の個人投資家が20年3月の急落時に日本株を大量に購入していたことになります。

株式投資に興味を持っていた「新規の層」も流入しており、日本経済新聞によると『ネット5社合計の20年3月の新規口座開設数はコロナウイルスの感染拡大前の20年1月に比べ2.2倍の31万口座』に上ったと言います。日本人もずいぶんと株式投資に対して柔軟になったと私は感じました。それと同時に、自粛生活に耐えている中で、前向きに行動をしている人もある程度いたことに少し驚きました。

また、普段会社でコソコソ隠れながらデイトレードをしている会社員らが、テレワークにより、堂々とトレードができたのも要因かもしれません。コロナで日本が不安に包まれる中、こうした積極投資を行っていた人たちが日本経済を下支えしたのでしょう」

「コロナだから」と不況にあえいでいる人もいるが、“一人勝ち”をしている人も確かに存在する。法則性を見出せば、どんな混乱も味方につけられるということだろうか。

(撮影=横溝浩孝)
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