給料は? 要資格? 介護業界への転職はハードルが多いのか

とはいえ、介護職は他の業界で働いていた人が転職先として選びにくい職種でしょう。Yさん自身、それを感じるといいます。

「私のようにケアマネジャーをしている者は大半が、学生時代から介護業界で働くことを目指していますから何の問題もありませんが、もともと選択肢になかった人にとっては抵抗を感じる部分はあると思います」

抵抗を感じる原因として考えられる3つのハードルは次のようなものです。

第1は「資格が必要なのではないか、経験のない者は採用してくれないのではないか」という思い込み。

第2は「高齢者を相手にする仕事が勤まるのか、仕事にやりがいを感じられるか」という仕事内容に対する不安。

第3は「大変な割には給料が安い、将来を考えられるかといった部分」という介護職に対するネガティブなイメージです。

シニア男性のケア
写真=iStock.com/byryo
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人柄がよく真面目に仕事をする人なら、資格や経験の有無は問わない

Yさんは、この3つのハードルについて本音を交えて解説してくれました。

「まず、資格と経験ですが、これはなくても職員として採用する施設はかなりあります。介護職の入口には“介護職員初任者研修”という資格があり、責任ある仕事はこの資格がない人には任せられませんが、無資格でもできる仕事はたくさんありますからね。もちろん人手不足だからといって、どの施設も応募してきた人を全員必ず採用するわけではありません。経歴はちゃんとチェックしますし、面接を厳密に行ったうえで採用を決める。トラブルを起こしそうな人は絶対に入れたくありませんからね。でも、人柄がよくて真面目に仕事をしてくれる人なら、資格や経験の有無は問わずに採用するはずです」