「精神論」は何も意味がない
テクノロジーの力を頼ることで、なりたい自分になる……。
言ってしまえばこれは、「精神論ではなく、仕組みによって自分を変える」ということに他なりません。例えばなかなか勉強が手につかない、という人が「勉強のモチベーションが上がる本」をたくさん読んで、「勉強のモチベーションが上がるYouTube動画」を毎日観まくったとして、効果があるでしょうか?
少しはあるかもしれませんが、根本的な解決にはなっていないですよね。それよりは、多くの人が勉強している自習室に毎日行くことを習慣化するとか、そういう行為の方がよっぽど効果があるはずです。
三日坊主になってしまう人が、三日坊主なのをやめるために精神論に頼っても、なんの意味もないのです。三日坊主を防止できるようなアプリや仕組みを使う方がいい。「自分で自分を変えようとする」のではなく、モノに頼った方が建設的なのです。
そして今の時代、頼った時に効果的な「モノ」はたくさん存在しています。スマホアプリも日進月歩で、非常にいろんなアプリケーションが作られていて、どれも使えば自分の仕事の効率を上げてくれるものばかりです。経費精算をやってくれるアプリもありますし、名刺の情報をデータ化してくれるアプリもあります。声を録音しておけば文字起こしをしてくれるアプリもありますし、写真で計算式を撮ると勝手に計算してくれるアプリだって存在しています。
今までの苦労がなんだったんだ、と思えるほど素晴らしいものがたくさんあって、それに実は多くの人は気付けていないだけかもしれないのです。
さて、今日はそんな中から、東大生が使っている仕事や勉強の進捗が向上するアプリを3つ紹介します。
リマインダーでタスクの言語化を
1.リマインダー
実は初期設定で多くのスマホにも入っているアプリでありながら、効果的に使っている人が少ない印象があるのが、このリマインダーです。
みなさんは、物事を忘れにくいタイプでしょうか? いろんな仕事をしている中で、忘れてしまうことも多いのではないでしょうか? 僕もまさにそんなタイプで、「あ! これやろうと思ってたのに!」とか、他の人に「西岡さんまだですか?」と言われて「そうでした!! やります!!」となることが多いです。
そういう時にオススメなのが、リマインダーです。自分のやることや、やらなければならないこと、やろうと思っていたことを全部ここに入力して、未来の自分に通知するようにするのです。解決するまで何度も通知が来るように設定すれば、絶対に忘れることはありません。要は、他の人に「西岡さんまだですか?」と言われるのを自分の中でシステム化してしまうということです。
これがオススメな理由はもう1つあります。それは「自分の中で、タスクが言語化できる」ということです。「何をやるか」が不確かな状態だと、なかなか取り組むこともできません。例えば「なんかちょっと数学の勉強しておきたいんだよな」「部下とコミュニケーション取っておきたいな」とか考えても、具体性がないと行動にまで移せないですよね。しかしリマインダーで何かを打とうとする時には「なんとなく」ではなくなることが多いです。
「数学のこの本を読む」とか「部下にLINEで声をかけておく」とか、そういう具体性が伴う場合が多くなります。言葉にするから、「なんとなく」を消すことができるのです。リマインダーはすごく使い勝手のいい機能ですし、いろんなリマインドアプリがあります。僕は初期設定のアプリを使っていますが、みなさんはいろいろ新しいものも試して、自分に合ったものを探してみるといいと思います。
2.写真・アルバム
皆さんは、スマホで撮った写真をどう利用していますか? 実はスマホのアルバム機能は非常に使い勝手が良いのです。東大生は、受験生時代から「できなかった問題アルバム」を作っている人が多く、問題集や試験などでできなかった問題を写真で撮り、アルバム化し、それを後から振り返って勉強する習慣を持っています。そしてこれを応用して、「覚えておきたい実用書の一節」や「後から見直したいTwitterの投稿」などを写真・スクリーンショットで撮ってアルバム化しています。
覚えたいものを覚えるには、やはり復習が一番手っ取り早いです。何度も何度も見直すことで、忘れたくないことを忘れないようになっていきます。だからこそ、そういった「覚えたいもの」を集めておき、こまめに見られる状態にしておくのは有効なのです。
スマホであれば、お風呂に入っている時に復習することも、電車に乗っている間に確認し直すこともできます。さらに、「本当に覚えたいこと」「忘れてはならないこと」をホーム画面に設定することで、スマホを見る時に必ず目に入るようにするという方法もあります。これならどんなにものぐさな人でも、スマホをいじるたびに確認することができるというわけです。